テキストサイズ

恋のハードル高し!!

第11章 着拒

つかつかと、当たり前の様に部屋に入ってくると、ベッドにダイブをして来たと思ったら、私を羽交い締めにしてくる。



「なに…着拒してくれてんだよ!!」


「いいっ!!痛ぇだろ!!馬鹿か、はっ、なせ!!」



そう言うと少し力を抜いた親雅が後ろから耳元近くで切ない声を出した。



「さみしい事…すんなよ。」



目頭がキューっとして、涙が溜まってくる。

私だってしなくて済むならしないのに。電話が鳴るたび『今日はデートじゃなかったのか』なんて思いたくない。声を聞くたび息が苦しくなるのも、電話が鳴らない日のやるせない想いも…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ