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Fake it

第1章 2018 秋

【翔side】

「あっ…あふっ…んっ…」

せわしなく息をする 胸 の 動きを感じながら、俺は智君にはもう聞こえていないのが分かっていて耳もとで囁く。

「智…愛してる…」

触れ合っている頬の動きで微笑んだのがわかる。

俺と違って、この人には、言葉なんか必要ない。

いつもちゃんと受け取ってくれる。

俺の愛。



二人で 繋 が っ て いると、交 わ っ て いるのは 身 体 だけじゃないって実感するんだ。

心?

それとも魂?

何て言うのか分からないけど、凄く精神的なものと言うか。

俺と、この人の、存在そのものが 混 ざ り 合 う ように思えてならない。



身 体 を起こしてゆっくり 引 き 抜 い て から、膝 を ついて態勢を整えて。
入り口近くのポイントを 擦 る ように、浅くまた 入 れ て。

「あ…ぁ…」

俺が動くのと同時に 声 が 上がって目を閉じるのが、いじらしい。

「また、イ か せ て あげる…」

ゆっくり 抜 い て。

「ぁ」

また、ゆっくり 入 れ て。

「あぁ…」

呼吸に合わせて繰り返す。

いくらでも。

何度でも。

貴方が望むなら。

「智…愛してる…」

言いながらゆっくり奥に進めていくと、繋 が り が 深くなるのに従って可愛らしく鳴いて。

「ぁ…ぁ…ぁ…」

これ以上奥まで行けない所へ到達した時、内 壁 が また柔らかく 収 縮 を繰り返した。



「しょお…あい、し、て…る…」

目を閉じたままの貴方が、幸せそうに微笑む。

わかってるよ。

普段は絶対に言わない、繋 が っ て いる時にしか聞けない言葉だけど。

貴方も俺も、お互いを守るために、この先も決して表には出さないだろうけど。

「…知ってる…」

たとえ何の約束もなくても。
俺は一生あなたに捧げ続けるだろう。

柔らかく俺を包み込む、貴方の愛が命ずるままに。











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