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Fake it

第7章 Green smile

【雅紀side】

「あら~相葉ちゃん
お早うございます」

「あーどうも、お母さん
こんにちは~」

数年前から仕事に行く前にお参りしてる神社があって。
今日もそこへ行ったら、参道の商店街の方たちが声をかけてくれた。

開店前だから、店の前をお掃除してるご主人さんやお母さん方も忙しいだろうに。
手を止めて呼びかけてくれて。

ありがたいなぁ、って思う。

「コオ先生、頑張ってね!」

「はーい、ありがとうございます!」

手を振ってくれたから、俺も手を振り返して頭を下げた。

こういうの、楽しいよね。
笑い合って、手を振ってさ。

ARASHIじゃなかったら、こんな風に声をかけてもらえることもなかったし、笑顔を向けてもらえることもなかったんだよなぁ、っていつも思うんだ。

だって、いまどきは道ですれ違った人でもさ、知らない人だったら挨拶もしないのが普通でしょ。

大げさに言うと、おかしい人じゃないか、って警戒しながら人とすれ違うのが当たり前じゃん。

実際、病んでる人とかも普通に街を歩いてるし、子供とかお年寄りだけでなく身を守るのはある程度必要だけど。

神社の近くとか、商店街って、昔からの人情が残ってていいなぁ、と思う。

俺がよく行く神社は、結構有名な昔から信仰されてきた古いところで。
細い路地を入って緩い坂になってる参道を進んで行くと、鳥居が近づくにつれてサワサワ~って神様の気が流れてくるのがわかる。

それがすごく気持ちいいの。

あ~、神様、今日も、ここに居てくださって、ありがとうございます!!

って感じ。

もうね、お参りするのが習慣になってる。
初めは最弱王とか、単純なことがきっかけだったんだけど、今ではすっかりハマってしまった。

ん~、なんだろうな。

清めてもらえる感じがすごくいいんだよね。

静かで、すがすがしくて。
凛としてて。
嘘がなくて、とってもキレイだ。









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