狂恋 ~狂おしい恋に身を焦がす~【BL】
第1章 10年ぶりの再会
「私の方からも、条件を出しましたけどね」
「何をだ?」
利人はオレの眼を真っ直ぐに見つめた。
「私の推薦する人を、私の秘書にすること。本当ならば父から推薦された人物を秘書にするようにと言われていたんですけど、真っ平ゴメンですからね。私は雅夜を推薦したいと思っています」
何だか話がだんだん見えてきたぞ。
利人は父親の会社を継ぎたい。
その為にはウチの会社の営業部を、一年で立て直さなくてはならない。
そうすれば会社を継げる上に、オレを秘書として側に置くことができる。
それって…。
「…お前が『あの時』、言った言葉だな」
「はい、もちろん。言いましたでしょう? 恋は人を強くする、と」
自信満々という表情で、オレにキスをしてきた。
「とりあえず、指輪は一年後まで待ってくださいね? これからは忙しくなりますから」
「はいはい」
もうめんどくさくなって、適当に相槌を打つ。
利人は心底楽しそうに語り続ける。
「あと、引っ越しはすぐの方が良いですから…」
「誰の引っ越しだ?」
「雅夜のですよ。決まっているでしょう?」
「いつから決まった!」
「二人一緒にいれば、不可能なんてないです。それに見張りの意味もありますしね」
「くっ…!」
十年前のことは、いつまで言われ続けるんだ?
「まっ、今日ぐらいは何もかも忘れて、お互いを求め合いましょう」
「自堕落な後継者だな」
「そういう方が、魅力的でしょう?」
「言ってろ」
そう言いつつも、オレから利人にキスをした。
どうせ何を言ったって、聞き入れやしない。
コイツはオレのことで、いっぱいなんだからな!
「何をだ?」
利人はオレの眼を真っ直ぐに見つめた。
「私の推薦する人を、私の秘書にすること。本当ならば父から推薦された人物を秘書にするようにと言われていたんですけど、真っ平ゴメンですからね。私は雅夜を推薦したいと思っています」
何だか話がだんだん見えてきたぞ。
利人は父親の会社を継ぎたい。
その為にはウチの会社の営業部を、一年で立て直さなくてはならない。
そうすれば会社を継げる上に、オレを秘書として側に置くことができる。
それって…。
「…お前が『あの時』、言った言葉だな」
「はい、もちろん。言いましたでしょう? 恋は人を強くする、と」
自信満々という表情で、オレにキスをしてきた。
「とりあえず、指輪は一年後まで待ってくださいね? これからは忙しくなりますから」
「はいはい」
もうめんどくさくなって、適当に相槌を打つ。
利人は心底楽しそうに語り続ける。
「あと、引っ越しはすぐの方が良いですから…」
「誰の引っ越しだ?」
「雅夜のですよ。決まっているでしょう?」
「いつから決まった!」
「二人一緒にいれば、不可能なんてないです。それに見張りの意味もありますしね」
「くっ…!」
十年前のことは、いつまで言われ続けるんだ?
「まっ、今日ぐらいは何もかも忘れて、お互いを求め合いましょう」
「自堕落な後継者だな」
「そういう方が、魅力的でしょう?」
「言ってろ」
そう言いつつも、オレから利人にキスをした。
どうせ何を言ったって、聞き入れやしない。
コイツはオレのことで、いっぱいなんだからな!