狂恋 ~狂おしい恋に身を焦がす~【BL】
第1章 10年ぶりの再会
オレは利人と共に、飛行機のファーストクラスに乗っていた。
「すみません、雅夜。自家用ジェット機、今メンテナンス中でして…」
「いや、いい。普通の飛行機でいい」
と言うより、ファーストクラスに乗っている時点で良い。
ちなみにこれからオレ達が向かうのはアメリカ。
そこには利人のご両親がいて、改めて秘書就任の挨拶に行かなくてはいけないのだ。
利人のヤツ!
まさか本当にウチのダメ営業部を立て直し、あまつさえ今年度の営業成績ナンバー1にするとは思わなかった!
…せめて3位ぐらいだと思っていたのに。
あれからオレはすぐに引っ越しを強制され、利人と共に暮らしていた。
オレは相変わらず事務で頑張っていた。
利人は本当に頑張って、あらゆる努力をして営業部の人間を奮い立たせ、全員をヤル気のある社員に変えてしまった。
その影響か、他の社員達もヤル気を出し、おかげさまで営業成績がうなぎ上りどころか、ジェット機上りだった。
居心地が良かった職場はすっかり変貌してしまい、オレは逆に居心地の悪さを感じていた。
そんな中、利人の期間が終了。
泣きながら子会社の人間達に縋られるも、アッサリ振り切って、会社も退職。
今では華宮グループの正式な後継者として、動き出している。
そしてオレも…コイツが退職する時に、同じく会社を辞めていた。
利人の正式な秘書になる為に。
「でも秘書って何をすれば良いんだ? そもそもお前の方が優秀なんだから、秘書なんていらないだろう?」
『秘書になる為の必勝法!』という怪しげな本を読みながら、思わず愚痴った。
「ええ、私に秘書は必要ありません。全て自分一人で何とかできますから」
「じゃあ何でオレなんだよ?」
ブスッとしながら言うと、左手を持ち上げられた。
薬指にはプラチナリングがある。
「ずっと一緒にいてくれるんでしょう?」
利人は自分の左手を上げて見せる。
オレがしているのと同じデザインのリングが、利人の薬指にもはまっていた。
「すみません、雅夜。自家用ジェット機、今メンテナンス中でして…」
「いや、いい。普通の飛行機でいい」
と言うより、ファーストクラスに乗っている時点で良い。
ちなみにこれからオレ達が向かうのはアメリカ。
そこには利人のご両親がいて、改めて秘書就任の挨拶に行かなくてはいけないのだ。
利人のヤツ!
まさか本当にウチのダメ営業部を立て直し、あまつさえ今年度の営業成績ナンバー1にするとは思わなかった!
…せめて3位ぐらいだと思っていたのに。
あれからオレはすぐに引っ越しを強制され、利人と共に暮らしていた。
オレは相変わらず事務で頑張っていた。
利人は本当に頑張って、あらゆる努力をして営業部の人間を奮い立たせ、全員をヤル気のある社員に変えてしまった。
その影響か、他の社員達もヤル気を出し、おかげさまで営業成績がうなぎ上りどころか、ジェット機上りだった。
居心地が良かった職場はすっかり変貌してしまい、オレは逆に居心地の悪さを感じていた。
そんな中、利人の期間が終了。
泣きながら子会社の人間達に縋られるも、アッサリ振り切って、会社も退職。
今では華宮グループの正式な後継者として、動き出している。
そしてオレも…コイツが退職する時に、同じく会社を辞めていた。
利人の正式な秘書になる為に。
「でも秘書って何をすれば良いんだ? そもそもお前の方が優秀なんだから、秘書なんていらないだろう?」
『秘書になる為の必勝法!』という怪しげな本を読みながら、思わず愚痴った。
「ええ、私に秘書は必要ありません。全て自分一人で何とかできますから」
「じゃあ何でオレなんだよ?」
ブスッとしながら言うと、左手を持ち上げられた。
薬指にはプラチナリングがある。
「ずっと一緒にいてくれるんでしょう?」
利人は自分の左手を上げて見せる。
オレがしているのと同じデザインのリングが、利人の薬指にもはまっていた。