オオカミは淫らな仔羊に欲情する
第26章 浮かれてる場合じゃないっ!!
「OK。今日はしない。確認だけさせて?」
―― 確認?
やっぱり、この人、言葉の使い方が独特。
彼の部屋は廊下を進むとダイニングキッチンがあり
そこにドアがふたつ。
間取りは2LDKだ。
ひとつはドアが閉まっていて何の部屋か
わからないが、私が連れ込まれたのは ――
やはり寝室だった。
目の前に濃紺ベッドカバーのかかった
キングサイズのベッドがで~んとあった。
ぎょっとして、彼の双眸を見つめ、
「さっき、しないって!?」と語気を強めた。
「下着だけ確認させて」
えええええっ?!
むしろそれが嫌で、拒否してるっていうのに――!
「それ、どういうこと?」
慌てる私を彼は抱き上げ、
ベッドの上にそっと仰向けにさせた。
彼は眉間に皺を寄せ、吐き捨てるように言った。
「合コン受けしそうな服着やがって」
―― 急に来たー! 野獣モード!
それにしても、
なんで脱がすのに不機嫌になってるんだ?
私よりふた回り以上もガタイの大きい彼が
上に覆い被さって来る。
彼はまずアンサンブルのカーディガンを剥がし、
七分袖のニットとスリップをいっしょくたに上げた。
ブラが丸見え。
―― もしやこの人、下着マニア?
ちなみに、ブラはデザイン性より機能性重視派。
国内産より海外産を選ぶのは、
海外の会社で作られたモノの方が圧倒的にサイズの
バリエーションが豊富だからだ。
今日身に付けてきたのは木綿で薄桃色のレースが
飾りについてるお気に入りのブラ。
ここで終われば乗り切れる!