オオカミは淫らな仔羊に欲情する
第17章 セカンドキッス
各務は唇を絢音の真っ白な細い首筋に這わせながら
必死に理性の欠片をかき集めた。
強めに首筋を吸い上げたあと、
シートに手をついて絢音との距離を開けた。
「……すまんかった」
気まずそうな顔をした各務に絢音は ――。
「……」
各務は絢音が自分に身を任せてくれた事が、
まだ、自分が求められている証のようで嬉しかった。
各務はため息をつくと絢音から体を離した。
”中坊じゃあるまいしこんな所でなに
サカってんだよっ”
「ホント、すまんかった。ガキみたいな事した」
絢音は乱れた服と髪を整えながら降り立ち、
足早に学生会館の玄関へ入って行った。