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SO短編集

第3章 You are my precious.~翔~

【翔side】

この人は、いつでもどこでも寝れる、ってネタにしてるけど。

本当は、眠りが浅い人で。

職業病かな…。

数分の短い間、気を失うみたいにフッと寝て。

少しでも何かの気配がすると、すぐにまたフッと意識を戻す。

見た目には体が動かないから、ずっと寝てるように見えるんだけどね。

一緒に暮らすようになってから、この人がぐっすり眠れるように、俺もいろいろやってみたんだけど…。

「…………」

「ん、ただいま…」

声を掛けたら、スマホを握ったままの形だった指が動いた。




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