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SO短編集

第4章 You are my precious.~智~

【智side】

わかってないなぁ、翔くんは。

おいらが翔くんを置いて、どこかに行くわけないじゃないか。

信用ないなぁ、って残念に思ってから、それはそうか、と思い直す。

「ごめん、そんな顔しないで」

翔くんが言った。

そんな顔って、どんな顔?

「責めたわけじゃないんだ…」

申し訳なさそうに、だけど強張った顔で言う君が。

あんまり愛しいから泣きたくなる。

こんなおいらを愛してくれて、ありがとう。

おいらは上手く動かない顔の筋肉を何とか持ち上げて、翔くんのそばまで歩いてく。

まだ、早いから。

もう少し一緒に眠ろう。

翔くんの手が、いつものようにおいらの背中に触れた。







愛してる。










FIN.
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