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SO短編集

第4章 You are my precious.~智~

【智side】

あれから翔くんは、ずっとおいらのことを抱き枕にしてる。

これ以上ないくらい優しく抱き合って、何度も緊張と弛緩を繰り返した後に訪れた、柔らかな眠りから。

フッと目が覚めてしまって。

ああ、朝まで眠れたら良かったのに、と残念に思う。

いつからか、そんなことが増えてきて。

そうすると翔くんが、おいらの背中にぴったりと貼りついたまま、枕にしてない方の腕を動かすんだ。

気遣うように。

確かめるように。







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