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SO短編集

第2章 月光

【智side】

良く晴れた満月の晩、翔君は決まってオイラを 抱 く。

明かりを消して、ブラインドを上げた部屋の中に、差し込む月光。

窓を開け放ち、密やかな夜の風を取り込んで。

翔君の 肌 が、ぼぉっと白く浮かび上がる。

いつから始まったのか、もう、憶えていない。

だけど、多分、これは何かの儀式?

しなければならないこと、なんだろう。

最近では、もう、オイラは逆らわない。

ただ、ちょっとだけ。

自分が分からなくなるのが、怖い。





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