夜の影
第19章 カズ
【和也side】
「わぁ、凄い
これ、貴方が描いたの?」
「えっ?ああっ!」
ふり向いたサト兄より早く、ショウがスケッチブックをつかんだ。
「返せっ」
「いいから、ちょっと見せてよ」
ショウがスケッチブックを持った手を上にのばして、サト兄にとられないように逃げてる。
「凄いね、これ、俺でしょ?
サトシ、絵の才能があるんだね」
言いながら、サト兄が取り返そうとするのをひょいひょいって、かわしてた。
「返せっ、ってば」
サト兄は顔を真っ赤にしてる。
「ふふっ
俺、わかった」
ショウが嬉しそうに言って、サト兄に笑いかけた。
「貴方、俺のこと好きなんだね
ふふっ
そっか、そうなんだ」
「なんだよ、さっきそう言っただろっ」
サト兄はさっきからずっと、泣いたり怒ったり、困ったりしてる。
大丈夫かな…。
「うん、言ってくれた
ありがとう」
ショウがサト兄の腕をつかんで、また抱きしめる。
オレはサト兄の横顔を見てた。
サト兄は、ショウに抱きしめられたまま、遠くを見てるみたいにぼんやりしてたけど。
目をつむって。
大きく息をはいてから。
幸せそうに笑った。
からだを離した二人が見つめ合って。
あ、これはキスするな、って。
なんでかオレは思って。
どうしよう、見ててもいいのかな、って。
ダメだよね、外に行ったほうが良いのかな?
って思って。
入口を見たら松兄がニヤニヤして立ってたからビックリした。
サト兄、松兄が見てるよ!
教えた方がいいかな、って思ったけど、二人で見つめ合ってるから、話しかけられない。
どうしようって困ってしまう。
サト兄とショウの顔がどんどん近づいてく!
やっぱり、キスするよね?
ああ、もうくっついちゃう!!
しょうがないから、手で自分の顔をかくした。
ほっぺたが熱くなってる。
ドキドキしながら、指の間から二人を見てた。
「わぁ、凄い
これ、貴方が描いたの?」
「えっ?ああっ!」
ふり向いたサト兄より早く、ショウがスケッチブックをつかんだ。
「返せっ」
「いいから、ちょっと見せてよ」
ショウがスケッチブックを持った手を上にのばして、サト兄にとられないように逃げてる。
「凄いね、これ、俺でしょ?
サトシ、絵の才能があるんだね」
言いながら、サト兄が取り返そうとするのをひょいひょいって、かわしてた。
「返せっ、ってば」
サト兄は顔を真っ赤にしてる。
「ふふっ
俺、わかった」
ショウが嬉しそうに言って、サト兄に笑いかけた。
「貴方、俺のこと好きなんだね
ふふっ
そっか、そうなんだ」
「なんだよ、さっきそう言っただろっ」
サト兄はさっきからずっと、泣いたり怒ったり、困ったりしてる。
大丈夫かな…。
「うん、言ってくれた
ありがとう」
ショウがサト兄の腕をつかんで、また抱きしめる。
オレはサト兄の横顔を見てた。
サト兄は、ショウに抱きしめられたまま、遠くを見てるみたいにぼんやりしてたけど。
目をつむって。
大きく息をはいてから。
幸せそうに笑った。
からだを離した二人が見つめ合って。
あ、これはキスするな、って。
なんでかオレは思って。
どうしよう、見ててもいいのかな、って。
ダメだよね、外に行ったほうが良いのかな?
って思って。
入口を見たら松兄がニヤニヤして立ってたからビックリした。
サト兄、松兄が見てるよ!
教えた方がいいかな、って思ったけど、二人で見つめ合ってるから、話しかけられない。
どうしようって困ってしまう。
サト兄とショウの顔がどんどん近づいてく!
やっぱり、キスするよね?
ああ、もうくっついちゃう!!
しょうがないから、手で自分の顔をかくした。
ほっぺたが熱くなってる。
ドキドキしながら、指の間から二人を見てた。