夜の影
第28章 Introduction~STORM~
【智side】
「智、お前には教えることがある。暫く泊まれるか」
「うん、もうすぐ卒業だから構わないけど」
「では、まずシャワーを浴びて来い。場所は分かるな?
俺はベッドルームに居る」
「はい」
そんなやり取りをして、それでもオイラはこの後で何が起きるのか解ってなかった。
単純に、泊まるから先に風呂入っとけ、的なことかと思って。シャワーを使って寝室に直行した。
ベッドに腰掛けたヒガシヤマさんは、着ていたベストを脱いでいて、襟から外したネクタイを手に持ちブラブラさせていた。
「あの、さ。もう少し優しくしてやったらいいのに。
まだ中学生なんだから可哀相だよ」
言いながら近くに寄って行く。
椅子がないから隣に座って良いものかと迷って。
そのまま彼の正面に立っていると、ヒガシヤマさんは一つ大きく溜息を吐いた。
なんだか悩んでる感じ。
悪いことを言ったのかな。
「俺が口出しすることじゃないかもしれないけどさ……」
余計なお世話なんだろうし、多分無視されるんだろうな、と思いながら言うと意外にも返事がある。
「カズの成人まで俺が傍に居てやれるかどうか、保証はない。今回の件もサカモト絡みでなければ避けたい案件だが……」
表情があまり変わらない人だから分かりにくいけど、何か大変そうなのは伝わって来た。
「智、お前は詳しいことを知らない方が良い。
どうにもキナ臭い。
ただの男娼として振るまえ。出来るか?」
「ダンショウ、って?」
「つまり、相手の事を何も知ろうとするな、ということだ」
言いながら立ち上がったヒガシヤマさんがオイラの両手首を取った。後ろ手に回されて腰の所で肘から折り曲げられる。
「俺かサカモトが近くに待機するが、最悪、身の危険を感じたら自分の判断で逃げろ」
「えっ?」
物騒なことを言いつつ、あっと言う間にオイラの両腕は固定されてしまった。
ネクタイで縛られたんだ。
「もっとも、あの動画のように縛られてしまったら難しいが。いいか、快楽に流されるな」
「あの、これ……」
どういうこと? と訊こうとしたら履いていたデニムをいきなり下ろされた。
下着まで一緒に下げられて、下半身が露出する。
「うわっ! ちょっ、んんっ」
突然口を塞がれて。
驚いたオイラは、舌が入ってきて、やっと自分がキスをされていることに気がついた。
「智、お前には教えることがある。暫く泊まれるか」
「うん、もうすぐ卒業だから構わないけど」
「では、まずシャワーを浴びて来い。場所は分かるな?
俺はベッドルームに居る」
「はい」
そんなやり取りをして、それでもオイラはこの後で何が起きるのか解ってなかった。
単純に、泊まるから先に風呂入っとけ、的なことかと思って。シャワーを使って寝室に直行した。
ベッドに腰掛けたヒガシヤマさんは、着ていたベストを脱いでいて、襟から外したネクタイを手に持ちブラブラさせていた。
「あの、さ。もう少し優しくしてやったらいいのに。
まだ中学生なんだから可哀相だよ」
言いながら近くに寄って行く。
椅子がないから隣に座って良いものかと迷って。
そのまま彼の正面に立っていると、ヒガシヤマさんは一つ大きく溜息を吐いた。
なんだか悩んでる感じ。
悪いことを言ったのかな。
「俺が口出しすることじゃないかもしれないけどさ……」
余計なお世話なんだろうし、多分無視されるんだろうな、と思いながら言うと意外にも返事がある。
「カズの成人まで俺が傍に居てやれるかどうか、保証はない。今回の件もサカモト絡みでなければ避けたい案件だが……」
表情があまり変わらない人だから分かりにくいけど、何か大変そうなのは伝わって来た。
「智、お前は詳しいことを知らない方が良い。
どうにもキナ臭い。
ただの男娼として振るまえ。出来るか?」
「ダンショウ、って?」
「つまり、相手の事を何も知ろうとするな、ということだ」
言いながら立ち上がったヒガシヤマさんがオイラの両手首を取った。後ろ手に回されて腰の所で肘から折り曲げられる。
「俺かサカモトが近くに待機するが、最悪、身の危険を感じたら自分の判断で逃げろ」
「えっ?」
物騒なことを言いつつ、あっと言う間にオイラの両腕は固定されてしまった。
ネクタイで縛られたんだ。
「もっとも、あの動画のように縛られてしまったら難しいが。いいか、快楽に流されるな」
「あの、これ……」
どういうこと? と訊こうとしたら履いていたデニムをいきなり下ろされた。
下着まで一緒に下げられて、下半身が露出する。
「うわっ! ちょっ、んんっ」
突然口を塞がれて。
驚いたオイラは、舌が入ってきて、やっと自分がキスをされていることに気がついた。