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夜の影

第4章 イン・ザ・ルーム

【翔side】

こんな風に 胸 を 触られたことなんてないから。
どうしたらいいのかわからない。

キュッって摘まれると、ビクッと 躰 が 反 応 して、声が出る。

「あんっ」

サトシの顔がずっと耳元にあって、さっきから 舌 で 弄 ば れ て る。
甘く湿った 息 遣 い が、直接耳の中を震わす。

「あ、あぁ…ん…」

声を出すまいと 唇 を噛むと、また 胸 を摘まれる。

「んぁっ」

どっちの刺激で、自分がどうなってるのか、境目が判らない。
クラクラする。

自分の目が潤んでくるのが解る。
頭が更にボーっとしてくる。

ああ、この人、ホント好い匂い…。





サトシの手が、下 着 の上から『俺』に触れた。

「あっ、まっ」

「ショウ」

責めるような響きで名前を呼ばれて驚いた。

「喋ったら終わりだぞ」

だって…。

仕方なく、また 唇 を噛む。

「平気だよ、俺も同じのがついてんだから」

チュッと耳の中で音が響いて、また躰が震える。

「みんな、やってることだよ
俺に任せて、
お前はただ感じてればいいんだ」

サトシが耳元から離れて、唇 に キ ス をする。
あやすみたいに、一瞬だけ 舌 が入ってきた後、チュッと音をさせてすぐに離れた。

目が合ったらタレ目が優しく笑ってる。

良かった、怒ってるわけじゃないんだ。

ホッとした。





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