夜の影
第10章 サトシ
【智side】
簡単に言えば、場の空気を読める奴で、自分で勝手に判断せずに状況を観察できる奴。
言われたことだけやって、それ以上深入りしない賢さが無いと危ない。
下手に自負があって興味本位で首を突っ込んだり、自分の価値をアピールするようなタイプの奴だと、先方に気取られてしまう。
無事に帰って来られる保証は無い。
快 楽 に流されて、それだけに夢中になるような奴では、逆に向かないし。
外国人相手の仕事だけど、やるだけだったら何も困らないんだ。
大概、向こうは日本語が堪能だし、おかかえの通訳もいるから。
ただ、相手の動きを知るには、言葉以外のアンテナを立てておく必要がある。
客は、ただの 男 娼 には自分たちの仕事は何も分からないと思ってるから、結構いろいろ漏らす。
表情だったり、声の調子や、お付きの人々との接し方から、感情や状況を読み取るのが俺たちの本当の仕事。
それで、仕込みの間は言葉以外の情報を拾うことに慣れるため、会話が禁じられてる。
ショウに出来ないことはないだろうけど…。
「どうしたもんかなぁ…」
頭の中では俺にも多少はある理性の部分が警告してる。
構うんじゃない、仕事と思え、って。
どうせ俺には、誰かの人生を背負ってやることは出来ないんだ、って。
だけど感情の部分では。
このまま見捨てていいのか?って思う。
ショウは、この世界に入ったら、多分潰れる。
きっとすぐ、生きてるのに嫌気がさすだろう。
今だって恐らく、ギリギリ堪えてここにいる。
そんでもって、俺の 躰 はどう感じてるかって言うと。
困ったことに、ショウの 躰 をとても好いていた。
簡単に言えば、場の空気を読める奴で、自分で勝手に判断せずに状況を観察できる奴。
言われたことだけやって、それ以上深入りしない賢さが無いと危ない。
下手に自負があって興味本位で首を突っ込んだり、自分の価値をアピールするようなタイプの奴だと、先方に気取られてしまう。
無事に帰って来られる保証は無い。
快 楽 に流されて、それだけに夢中になるような奴では、逆に向かないし。
外国人相手の仕事だけど、やるだけだったら何も困らないんだ。
大概、向こうは日本語が堪能だし、おかかえの通訳もいるから。
ただ、相手の動きを知るには、言葉以外のアンテナを立てておく必要がある。
客は、ただの 男 娼 には自分たちの仕事は何も分からないと思ってるから、結構いろいろ漏らす。
表情だったり、声の調子や、お付きの人々との接し方から、感情や状況を読み取るのが俺たちの本当の仕事。
それで、仕込みの間は言葉以外の情報を拾うことに慣れるため、会話が禁じられてる。
ショウに出来ないことはないだろうけど…。
「どうしたもんかなぁ…」
頭の中では俺にも多少はある理性の部分が警告してる。
構うんじゃない、仕事と思え、って。
どうせ俺には、誰かの人生を背負ってやることは出来ないんだ、って。
だけど感情の部分では。
このまま見捨てていいのか?って思う。
ショウは、この世界に入ったら、多分潰れる。
きっとすぐ、生きてるのに嫌気がさすだろう。
今だって恐らく、ギリギリ堪えてここにいる。
そんでもって、俺の 躰 はどう感じてるかって言うと。
困ったことに、ショウの 躰 をとても好いていた。