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OS短編集

第1章 ふりーず、からの

【翔side】

スマホのアラームが鳴る直前に目が覚めた。

目が覚めたら朝だったことに、驚いた(←当たり前)。

パチッと何かのスイッチが入るみたいに覚醒して、え?朝じゃん、と昨夜いつ眠ったのか記憶をたどっていたらアラームが鳴ったのだ。





ってことは、昨夜は寝落ちした?

俺、裸なんですけど。





取り敢えず、アラームを止めようと自分のスマホを手に取ったけど、鳴っていたのは隣で眠る智君のスマホだった。





「……うるさい……」

貴方が眉間に皺を寄せて、むにゃむにゃと文句を言う。

「止めるよ?」

勝手に操作して止める。

「貴方、起きなくていいの?」

「…なんで?」

「早いからアラームセットしたんじゃないの?」

「…それはしょおくんだろぉ…」

「あ、そう…(それはって、どれは?)…」





機嫌が悪いようで。

むにゃむにゃ言いながら、寝返りを打って背中を向けられてしまった。

スマホの時計画面を見ると、5:23に設定してある。

謎は深まるが、別の時間もアラーム設定されていたから、起こさないでおくことにした。

この人、遅刻しない人だし、自分の迎え時間はわかってるんだろう。

「んんんんっ」

声を出して伸びをする。

あまり寝てない筈なのに、やけにスッキリ目が覚めていた。





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