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my destiny

第6章 Pray

【翔side】

ずっと、二人で 繋 が っ て いる時だけ、安心できたんだ。

こうしている時だけは、邪魔をする者は誰もいない。

誰にも遠慮しなくていい。
貴方は俺一人だけのもの。

欲しくて。

どうしてもこの人が欲しくて。

拒めない貴方の優しさにつけこみ、切羽詰って強引に関係を結んだのは俺からだ。

貴方が他の奴らに心惹かれないように、その感じ易い 体 に、何度も何度も 快 楽 を 沁み込ませて来た。

若かったから、そうすることで貴方が俺から離れられなくなれば良いと思ったんだ。



先のことを話す度に、俺には将来があるんだから、って貴方は言って、離れて行こうとする。

貴方から、普通の家庭を持つ将来を奪おうとして来たのは、俺の方だっていうのに。

要求するばかりで、自分の欲深さに、怖気が走るよ。

俺が口にする“I love you.”も“ I need you.”も、多分、貴方を苦しませてきた。

“I want you.”“I miss you.”って、求めるばかりで。

諦めてやれなくて、ごめんな。



いつかグループの需要が無くなってからでいい。

表現者としては貴方にはとても及ばない俺だけど、それまでは一番傍で、ずっと貴方を支えていきたい。

いつか、5人の夢が完璧な終焉を飾ったら。

その後は、俺たち二人だけの夢を生きよう。

叶わない夢でも一緒に見てよ。

5人の夢だって、叶うなんて思ってなかったのに、実現したでしょ?

俺たち二人で、誰にも遠慮せずに。

手を繋いで笑ってる未来が、きっと何処かにあるって。

智、どうか信じて。

貴方は俺の、運命の人。

You are my destiny.









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