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甘い鎖 ~アイツの愛という名の鎖に、縛られ続けたオレは……~

第5章 お風呂の中の二人

そして食事を終え、光雅が皿洗いを終えたところで、再び話を再開させるつもりだったが…。

「なぁ、光雅」

「綾、お風呂入ろうか」

…またもや阻まれた。

腕を捕まれ、ずるずるバスルームへ連行される。

服を脱がされ、光雅も服を脱ぎ、二人で湯船に浸かる。

風呂の中では癒されると言うが、オレはちっとも癒されない。

後ろからオレを抱き締める光雅のせいで。

「綾、少し髪伸びたね。今度の食事会までに切ってあげるよ」

「へいへい」

オレの髪も爪も、光雅が整える。

いつものことだった。

でもそろそろ髪の毛がうっとおしくなってきたところだった。

ちなみにオレの髪は染めずに黒い。

本当は染めたかったけれど、光雅が許してくれなかった。

一方、光雅の髪は天然で茶色い。

眼も琥珀色だ。

本物の宝石のように色が深くて綺麗。

お湯に浸かると陶器のように白くなる肌も、どこまでも綺麗だ。

美形は隅々まで美しくできているんだなぁと、羨ましくはないが感心してしまう。

「光雅って焼けないよな」

肩に回された手を外し、じっと見つめる。

「日焼けしにくい体質だからね」

でも綺麗だ。

口には決して出さないけど、本心からそう思う。

…言うと調子付くから、絶対に言わない。

「ふぅん」

ブラブラと手を振っても、後ろの美人は笑みを浮かべたまま。

ふとイタズラ心が出てきた。

持っている手を口元に運び、中指をかぶっと噛んでみた。

あくまで甘噛みだ。

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