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勝手に運命感じてます

第2章 あれから半年



「郁ー。やっぱ保健室に行って休んでなよー」


 凛ちゃんが隙を見て、私に駆け寄ってきた。


「大丈夫大丈夫。私は平気だよ~」

「どこがよ。そんな真っ赤な顔して。絶対熱あるでしょ」

「大丈夫大丈夫。私は平気だよ~」

「そのセリフを繰り返してる時点で、もうアウトだよ」

「大丈夫大丈夫。私は平気だよ~」

「もう、郁ってばぁー……」


 そうこうしていると――遠くから『カンッ』と何かを打つ音が。


「郁ー! 凛ちゃーん! ボール行ったよー!」

「ゲッ! ウソでしょ!? キャー、球技苦手なのにぃ~!」


 あ……凛ちゃんが困ってる。


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