勝手に運命感じてます
第3章 あっという間の卒業式
*
――卒業式、当日。
「うわぁーん、先ぱぁ~い! 行かないで下さぁ~~い!」
私は今屋上にて、先輩の足元にすがり付いてギャン泣き中であります。
何で屋上にいるのかというと――私があまりに泣きわめき、人目を気にした先輩が、私を屋上まで連行したから。
だって、だって……行ってほしくないんだもーん! もっと一緒にいたいよー!
何で一年しか一緒にいられないのぉ~!?
「しょうがねぇだろ。俺、卒業すんだからよ」
「嫌です! お願いです! 今からでも留年して下さーい!」
「ムリだ。諦めろ。大学も決まってんだ」
「ならば、私も卒業します~~!」
「アホか。お前はあと二年あるんだろ」
私があと二年早く生まれていればー!
もしくは、先輩があと二年遅く生まれていればー!
「それに、卒業式の醍醐味(だいごみ)のボタンは!? 何で一個もないんですかぁ~!?」
「全部取られたんだよ。残しておく余裕もなかった」
ボタンまで私を見放すのぉ!?