
CHOCO❤︎LAVE
第1章 始まり
藍子「ごめんね、急に混ざっちゃって…」
聖輝「いえいえ、大丈夫ですよ。」
速水「学校帰り?」
藍子「うん、大学で課題のレポートやってたらこんな時間になってて…」
聖輝「えっ、この時間まで大学にいたんですか?」
藍子「うん、来週提出のレポートだからね。」
速水「大変だね〜、看護学生。」
藍子「うん、でも今頑張らないと絶対後悔するから。」
聖輝「おぉ…」
藍子さんは女性だけどすごくカッコいい。
ちゃんと将来の目標も持っているし、女性としての魅力も兼ね備えている。
速水「藍子ちゃんさ、この間また店で口説かれてたでしょ?」
藍子「あぁ、中年のサラリーマンね。」
速水「デートするの?」
藍子「するわけないじゃん!それ以前に結婚指輪してたし…」
聖輝「藍子さんって毎回誰かに口説かれてませんか?」
藍子「まぁ、ほとんど酔っ払いの客にだけどね。」
速水「モテる女は辛いね〜」
藍子「お店が好きで来てくれてるのは嬉しいけど…いざ口説かれるとちょっとなぁ…」
聖輝「そういう時ってどうやって対応してるんですか?」
藍子「そうだなぁ…今はちょっと忙しいのでまた今度とかって笑顔でスルーしてるかな。」
速水「酔っ払いはスルーが一番いいよな。」
藍子「そうそう、酔ってる人はあんまり本気じゃないからね。」
聖輝「なるほど…」
藍子「逆にシラフな人の方が困るんだよね…」
速水「ガチのやつね。」
藍子「そう!この間も…芸人の◯◯に口説かれて…」
聖輝「えっ?!あのお店に来たんですか?!」
藍子「そう!私もびっくりしちゃって…正直全然タイプじゃなかったから、彼氏いますって嘘ついて丁寧にお断りしたけど…」
速水「やば、結構有名な人じゃん。」
藍子「あの時は正直焦ったなぁ…」
聖輝「すごいですね…有名人が来るなんて…」
速水「稀に来るよ、あのお店。」
藍子「うん、本当に稀だけどね。」
聖輝「へぇ…」
さすが東京…
バイト先で有名人と会えるなんて…
