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CHOCO❤︎LAVE

第13章 恐怖



ピーンポーン


ガチャンッ


ガチャッ


櫻井「涼野くん…」


聖輝「…どうぞ……」


僕は櫻井さんを部屋に入れた。


櫻井「ごめんね、急にお邪魔して…」


聖輝「いえ…お茶、入れますね…」


櫻井「ありがとう。」


僕は櫻井さんにお茶を出した。


聖輝「……。」


どうしよう…


せっかく櫻井さんと会っているのに…


あれのせいで上手く笑えない…


櫻井「涼野くん…」


聖輝「はい…」


櫻井「何かあった?」


聖輝「えっ…」


櫻井「……。」


聖輝「あっあの…すみません…ちょっと体調が良くなくて…」


言えない…


ストーカーされてるなんて…


本当は誰かに助けてほしいのに…


聖輝「僕…身体が弱くて…たまにしんどくなっちゃう時があって…」


櫻井「……。」


聖輝「すみません…明日…約束していたのに…」


櫻井「涼野くん…嘘ついてるよね?」


聖輝「えっ…?!」


櫻井「体調不良って割には身体は元気そうだし、目線が泳いでるのはどうして?」


聖輝「あっいや…それは……」


櫻井「涼野くんと話して…ちょっと違和感を感じたんだ…」


聖輝「違和感…?」


櫻井「電話の声…ちょっと震えてたから…」


聖輝「…もしかして…僕のことを心配して…?」


櫻井「うん…」


聖輝「…っ…」


櫻井「涼野くん…?!」


櫻井さんの言葉を聞いて、涙が溢れ出してきた。


聖輝「ぐすっ…ゔぅっ…!!」


櫻井「……。」


ぎゅっ


櫻井さんは何も言わず、僕を優しく抱きしめてくれた。


聖輝「しゃっ…しゃくらい…さん…!!」


櫻井「……。」


聖輝「ぐすっ…僕…僕…!!」


櫻井「大丈夫、落ち着いた時でいいから…」


聖輝「ひっく…ゔぅっ…!!」


僕はしばらく櫻井さんの胸の中で泣いた。

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