
CHOCO❤︎LAVE
第3章 親密
光樹「ん?聖輝?」
聖輝「あっいや、昨日ね…帰りびしょ濡れになってた人を見かけて…」
光樹「びしょ濡れ?傘が壊れたとかで仕方なく濡れた感じ?」
聖輝「いや、もう全身水をかぶったくらいびしょ濡れで…傘も持ってなかったし…」
光樹「へぇ…」
聖輝「さすがにそのまま放置してたら風邪引くんじゃないかって思って…持っていたビニール傘を渡したんだ…」
光樹「マジで?聖輝は大丈夫やったん?」
聖輝「うん、元々カバンの中に折りたたみ傘入れてたから…」
光樹「そっか…」
聖輝「その人ね、何か様子が変だったんだよね…放心状態になってたっていうか…」
光樹「うーん…もしかして、その人失恋でもしたんちゃう?」
聖輝「えっ?」
光樹「突然振られて…何もかも忘れたくて…だから傘も持たずにわざと雨に打たれてたとか…」
聖輝「……。」
光樹「なんてな、そんなんドラマだけの話やっちゅうねん。」
聖輝「…いや、もしかしたら…」
光樹「えっ?」
聖輝「…ううん、何でもない。」
わざと濡れたかったとしたら…僕…邪魔をしちゃったんじゃ…
いやいや!
あのままだったら絶対に風邪引くし…僕は間違ったことしてないよね。
ガラガラ…
教授「はい、皆さん席についてくださいね。」
光樹「ふわぁ…これからおやすみタイムやな。」
聖輝「おやすみタイムって…」
まぁ、あの教授の声って子守唄のように聞こえるからなぁ…
