
愛が、はじまるとき 「改訂版」
第1章 愛が、はじまるとき 「改訂版」
2
そう言ってくれていたから、付き合っていた彼のことが、もう、自分でも、どうしたらいいのかわからなくなり、姉よりも、満さんに相談しようと思った。
ほとんど初対面なのに、わたしに悩みがあるのがわかったのは、人間観察の眼がすぐれているからだと、思ったからだ。
「わたし、
彼がわからないんです」
「どういうところが?」
「自分勝手すぎるんです」
「もっと、
具体的に話せますか?」
「いちばんそう感じるのが、
あのときなんです。
恥ずかしい…」
「里美さんが、
言いにくかったら、
言わなくてもいいですよ
「でも、
それを言わなければ、
先生に、
伝わらないと思いますので」
「じゃあ、
言いにくいところは、
ぼかしてもいいですから、
言えるところまで、
言ってみてください」
そう言ってくれていたから、付き合っていた彼のことが、もう、自分でも、どうしたらいいのかわからなくなり、姉よりも、満さんに相談しようと思った。
ほとんど初対面なのに、わたしに悩みがあるのがわかったのは、人間観察の眼がすぐれているからだと、思ったからだ。
「わたし、
彼がわからないんです」
「どういうところが?」
「自分勝手すぎるんです」
「もっと、
具体的に話せますか?」
「いちばんそう感じるのが、
あのときなんです。
恥ずかしい…」
「里美さんが、
言いにくかったら、
言わなくてもいいですよ
「でも、
それを言わなければ、
先生に、
伝わらないと思いますので」
「じゃあ、
言いにくいところは、
ぼかしてもいいですから、
言えるところまで、
言ってみてください」
