
愛が、はじまるとき 「改訂版」
第1章 愛が、はじまるとき 「改訂版」
3
わたしは、満さんなら、親身になって、相談にのってくれると思っていたので、あまりぼかすことなく、詳しく話すことにした。
「わたしに、
彼のあれを、
口に入れろ、
と言うんです」
「えっ、
命令口調なんですか?」
「彼の言葉どおりに言えば、
『入れてくれ』です」
「それでも、
命令に近いですよね」
「ええ」
「里美さんは、
嫌なんでしょう?」
「はい」
「嫌と、
言わなかったんですか?」
「言いました。
できないわ、と」
「そしたら?」
「僕を好きならできるはずだ、
って言うんです」
「彼は、
なにか、
勘違いしていますね」
「勘違いですか?」
「そう。
セックスについての、
勘違い」
わたしは、満さんなら、親身になって、相談にのってくれると思っていたので、あまりぼかすことなく、詳しく話すことにした。
「わたしに、
彼のあれを、
口に入れろ、
と言うんです」
「えっ、
命令口調なんですか?」
「彼の言葉どおりに言えば、
『入れてくれ』です」
「それでも、
命令に近いですよね」
「ええ」
「里美さんは、
嫌なんでしょう?」
「はい」
「嫌と、
言わなかったんですか?」
「言いました。
できないわ、と」
「そしたら?」
「僕を好きならできるはずだ、
って言うんです」
「彼は、
なにか、
勘違いしていますね」
「勘違いですか?」
「そう。
セックスについての、
勘違い」
