たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第7章 佐倉武・おまけ
「あ……でもあれだぞ? 挿入はしたけど、俺がイク寸前で目が覚めちまったから、出してはない――」
「っ!! そこまで説明しなくていいからっ!!」
実果留の顔は目も当てられないぐらい、真っ赤っかよりもどんどん色濃くなっていく。このままじゃ、高血圧かなんかで倒れてしまいそうだ。
「わ、わりぃ。……んで? どうなの? 俺、そこまでしたワケ?」
「んなワケないでしょっ! 武、途中で完全に落ちたしっ!」
「だろうな。じゃあ……挿入寸前か?」
「そっ、そこまではっ……」
「なら、どこまでしたかハッキリと言えって。じゃないと俺、スッキリしねぇよ。
ハッキリと聞いた上で、実果留への接し方をちゃんと考えたいから……な?」
と、俺にしては珍しく真面目に伝えたつもりだったのに、
それでも実果留は「うぅーー……」と渋りに渋る。
んで、結局――
「や、やっぱり無理ぃーーーーっ!!」
逃走、ときた。
「あ、逃げんなってっ……実果留ーーっ!」
どんだけ恥ずかしがり屋だよっ! たくっ!
ここから、俺と実果留のおいかけっこが始まった。
『コンビ』から『カップル』になっても、俺らって大して変わんねぇし。
ま。それはそれでいいんだけど。
俺は必死に逃げる実果留を、見失わないように追いかけ続けた。
~END~