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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第7章 佐倉武・おまけ



「武こそ、何!? その反応はぁ!」

「いや、だってそれはっ……」

「教えてよ。そしたら、私も言うからっ」



 なっ……何ぃーー!?


 実果留が俺を睨み付けながら、ずいっと詰め寄ってくる。


「ずっりぃぞっ!」

「ずるくないっ! 男らしく、男から教えなさいよっ!」

「うっ……!」


 それを言われたら……従うしかないだろう。コイツ、マジでずっりぃーぞっ。


「はぁ……わかったよ。じゃあ……耳を貸せ」

「う……うんっ……」



 二人でその場に立ち止まると、俺は実果留の耳に向かって、小さく――




「…………最後まで…………」




 と、一言だけ伝えた。



「………………」



 聞き終わった実果留は、耳まで真っ赤に……。



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