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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第9章 杉並実果留・特別編


「そういや『いつかは続きシたいけど』みたいなこと言ってたよな?」

「そ、そう……だっけ?」

「それに……俺まだ聞いてないんだけど?」

「な、何を?」

「三ヶ月前、俺が実際どこまで手を出したか」

「いっ!?」


 まだそれを訊くぅ!?


「それ、もう時効でしょ!」

「何言ってんだよ。今は時効ってなくなったんだぜ」

「こういう時だけ真面目に返さないでくれる!?」

「なぁ。教えろよ」

「ちょちょちょっ、近づきすぎっ」


 武が手を前について、ジリジリ寄ってくるっ……。


「近づくぐらい、いいだろ? お前だって抱きついてキスしたじゃん」

「それはっ……」

「……ふう。わかったよっ」

「え?」


 武が、私に触れるか触れないかのところで止まった。

 ちょっと心がザワついた。嫌われたんじゃないかと思って……。


「どうしても言いたくないんだな?」

「うっ……うん……」


 やだ。どうしよ……怒らせた?

 だんだん不安になってくると――


 武が急に立ち上がり、私の背中と膝裏に腕を回し、


「っ、きゃあ!」


 そのままカバッと持ち上げ、


「……よっと」

「きゃっ……」


 すぐに私をベッドに下ろした。



 そして――

 武もベッドに乗ると私を押し倒して、

 上に覆い被さった。


 ……え? ちょっと待って。

 これって……三ヶ月前とおんなじ状況じゃない?


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