たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第1章 杉並実果留
その後も、夕崎君とつき合い続けた。
もしかしてこのままつき合い続けたら、夕崎君のことを好きになっちゃったりするのかなと思ったりもしたけど……
夕崎君に対する私の気持ちは、つき合う前と全然変わらなかった。
優しくて穏やかなのに。背も高くて、顔もイケメンな方なのに、
全然『好き』には至らなかった。
やっぱり私が好きだと思えるのは――
『双子コンビ』の武だけだった。
それでも私は、夕崎君に罪悪感を持ちながら、別れるタイミングも掴めないまま、つき合い続けた。
――気づけば、あっという間に三ヶ月が過ぎた。