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初めてのヌードモデル(詩織の回想)

第5章 ヌードモデルになりました

今日の実技はクロッキー。

クロッキーは素早くデッサンを終えるべきものだから、次々とポーズを変えるよう指示が出る。

ただし、完全に静止する時間が短いので、意外にも初心者のモデルに向くらしい。

モデル──見本。

私の体そのものが「美」なら嬉しいけど、そこまでの自信はない。なにしろ初仕事だし。

それでも、初体験とは思えないほど、見事なポージングだったそうだ。

たえとば、脚を前後に開いて立ち、やや上体を倒すポーズ。(横から見ると「入」の字の形)
乳房とお尻のさりげない突き出し方が完璧で、指示もなしにできたモデルは初めてだと、教授がその場で褒めてくれた。

そんな風に私もリラックスしてやっているうちに、あっという間に終了間際になっていた。

最後のポーズは四つんばいだった。

普通は水着のモデルにしか指示しないポージングだそうだ。

──性器が見えたに違いないが、もう全裸に慣れていたのか気にならなかった。
ただ、小ぶりな乳房でも変形しているだろうと思うと、今更ながら恥ずかしくてたまらなかった。

こうして、初体験は終わった。


そのあとアルバイトとして何回かモデルをこなすうちに、
プロも在籍する事務所に登録した。
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