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愛はあふれる 「改訂版」

第1章 愛はあふれる

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 すぐに、「優さん」と言うようになった。
 いろいろ話しているうちに、つい、あたしは不感症みたいだと、言ってしまった。
 高校生のとき、ちょっと仲のいい男子が、無理やりセックスしようとして、パンティの中に手を入れたが、
 「お前
  濡れてないので
  無理」
 と言われて、そのせいか不感症と思い、それからセックスするのが恐くなり、恋人をつくれないと話した。
 自分で触るときも、すこしも濡れないと言った。
 恋人はいないのと聞かれたからだ。
 まさか、優さんが好きですとは言えなくて、とっさにそう話したんだけど、話したあと、あたし、とんでもないことを言ってしまったと、それこそ真っ赤になった。
 でも優さんは、真剣に聞いてくれた。
 優さんは、しばらく考えて、あたしに、1日1時間を、5回頂戴と言った。
 「つまり5日?」
 「5日後には
  優希ちゃんは
  びしょびしょに
  濡れるようになるよ
  そして
  セックスが好きになるよ」
 「ほんとかな」
 「私が
  必ず
  そうなるように
  してあげる」
 「ほんとに
  優さん」
 「ただし
  その5日のあいだは
  私の
  言うとおりにしてね」
 「はい」

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