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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

 あの子は――侮ってはいけない。あの子はかなり強い。

 あんな姿で死ぬってことは自殺だろう。余程この学園に恨みや執着があるに違いない。そういう気配だった。

 心臓がまだバクバクと波打っている。あんな強い霊に会うことは殆どないから......道で見える霊たちなんて、大抵自分が死んだことすら分かっていないし、話し掛けても来ないのだから――。あんな風に話し掛けるということは。

――。

「気をつけなさい、ゆうき」

 小さい頃、おばあちゃんから聴かされた言葉が蘇る。

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