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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

「大抵、話し掛けてくる霊っていうのは、何か裏がある。

 お前に取り憑こうとしてるとか、何か力を借りたいとか......ね、その美鈴ちゃんだってそうだ。
でもゆうき。お前にはなんの力もありはしない。
だからこれからは、声を掛けられたら兎に角無視をしなさい。
もし、もしどうしても助けたくなったその時は――」

 ――直ぐに私を呼びなさい。


 呼んだところで来ないでしょ。おばあちゃん。

 あの世から来てくれるわけ? そんな訳ない。
あれだけ有名になって富と地位をガッツリ稼いで逝ったおばあちゃんだもの。
未練なんてある訳もない。跡継ぎには恵まれてないけど、私が呼ばれたということは――。

 分かってる。

 私がおばあちゃんの跡を継ぐんだ。

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