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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

 別に嫌なことじゃない。
只、周りは歓迎などしていない。それだけの事。

 何故なら私の家は、有名な霊能力者の家系なのだから。

 ――いや、霊能力者という生易しいものなのだろうか? あれは。

 除霊は勿論、祈祷から降霊術。そして僧侶が少ないからか、同じ宗派の家庭であれば喪主等もしていた。

 要するに、町の霊的なもの、全てを携えていた家だったんだ。


 だがそれは、祖母の時代で衰えを見せた。


 跡継ぎが産まれなかったのだ。

 母は勿論のこと、分家からも霊能力に恵まれたものは残念ながら産まれることがなかった。
霊が見えるというのも、残念ながら私だけ。男性では居たとか聞いたけど、残念ながらうちは女系なので継げなかったらしい。
死んでしまったとも聞くし......。

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