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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

 そんなこんなで祖母が死んで暫くして、遠方に住んでいた私の所に本家から手紙が届いた。
美鈴ちゃんのお葬式の後、私に美鈴ちゃんが引っ付いているのは勿論バレていたし、それで才能ありと思われたのか、私はかなり祖母から可愛がられていた。

――恐らく、母なんかよりずっと。


 だから母は昔からこの土地も私も嫌っていた。
 自分に才能がないから。
 家を継げないから。
 祖母から可愛がられないから。

 その全てを持っていた私が疎ましくて堪らなかったのだろう。

 母は私が本家から呼ばれていると知って直ぐ、家から出ていった。

 要するに、現実を受け入れることなく私を捨てたんだ。

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