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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

 ――やっぱり田舎はクソやなぁ......。

 と、どこからか声が聴こえた気がした。私の心の声を代弁してくれた気がしてうんうん。と頷くと、真後ろに居た美鈴ちゃんが小さく

「......え?」と呟いた。

 ――その言葉で分かった。

 あ、今の空耳じゃない。って。


「いやー、わかるわー。うちもさー、転校生やったんやけど、こういう環境ほんと嫌やったわー。やっぱ、田舎ちゅーもんはいいとこもあるけど、やなとこはみみっちく残っとるもんなー。田舎臭いって文句はな、こういう所から来とるんやとおもうんやーー」

 ............。


 美鈴ちゃんの真横。つまり私の背中の辺りで、さっき桜の木で首括ってた奴がしたり顔でべらべらなんか喋ってた。

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