ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中
第2章 悪夢のような現実のはじまり
え? 何この状況。なんでこいつここに居るの? 何? 私憑かれてんの?
「いや、取り憑いとらんよー。ウチはこの学校の地縛霊なんよー。やけん、学校内ならどこへでも行けんねん。
あー、地縛霊についてはお前知っとるよな。祈祷師の孫やし。いやー、ウチこんな子を見つけるなんてラッキーやーー」
なんでこいつサラっと心の声攫っていくわけ? つか、馴れ馴れし! こいつ初対面だよね!?
「ち、ちょっと待って――」
「あ、喋らんでいいって。うちくらいになると、心の声とか読めんねんって。それに、喋ってたらまた変なこと言われるやろ?」
確かに、そうだけど......。
でも詳しい話くらいはしたい気もする。
私は力だってないし、見えてるだけ、話せるだけ。ラッキーでも何でもない気もするんだけど......。
と、思えばそれが聞こえたのかまた女が「んー。そんなことあらへんと思うけどー」
と、気だるそうな声を上げた。
「まぁ詳しい話をしたいのはウチも一緒やけ、早いとこ、ここからおサラバしましょか。2人で」
「は?」
――いや、そんなのどうやって――。