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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

 確かに、5、6年も現世をさ迷っていて、成仏出来てないってだけでも、それだけ恨みは強いんだろう、と想像は出来る。
だけど、人間に実害を与えるような霊には見えなかった。

「なんでそんな物になりたいの?」

「だって、憎たらしいやん。
 うちを虐めて殺したやつらは、今平然と生きとるんやで。どうせ何とも思っとらんやろし......」

「そんなことないわよ、人がひとり自分のせいで死んだら、誰だって嫌な思いするし......反省だってするわよ」

「簡単に言わんといてくれる? んなわけないやん......あ、でも嫌な思いはしたかもな」

「でしょ?」

「だってうち、主犯のよく使っとる机の上で首吊ったけん」

 .........。

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