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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

――――
 空が暗くなってきた。

 人が帰ったあとの校舎はどんな所でも少し不気味だ。

 サークル活動があるから上級生たちは残っているが、それでも部室棟のないここは静かなものだった。

 校舎に斜陽がかかり、日が沈んでいくことを告げる。完全に暗くなる前に帰ろう。
と2人に声をかけ、楽しく会話をしながら大学を出たその瞬間――。

「っ!?」

 私達は......とてつもない気配に立ち止まることとなった。

 門の前......。そこに、私たちを確りと見据えている1人の男性が居た。

 真っ黒な腰までありそうな長いポニーテール。

 赤い瞳――。髪同様に真っ黒なスーツを着込んだ美麗ながらも、不気味な気配に包まれている男だ。

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