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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第2章 悪夢のような現実のはじまり

「大体、あんな弱いものを後ろにつけて、貴女を何かから護れたのでしょうか? お話にならない。

 “あんなもの”居るだけ邪魔だったでしょうに......」

 ぱんっ、と乾いた音が確かにした。
 気付けば......私はそいつの頬を張り倒していた。

 きちんと感覚はあったし、触れた。音だってした。
――生きてないはずなのに......。

 霊......なのに。

「......なんです、いきなり」

「あ、あんたこそいきなりなんなのよ! いきなり現れて...っ、私の親友馬鹿にしてんじゃないわよ!!」

「は? 親友......? あの子がですか?」

 心底馬鹿にしている声だった。
 この男――本当にムカつく!! それなのに........

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