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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第3章 過去

 ひとつひとつ本を手に取っているが、どれも歴史書であるようで、
うちの家の歴史とか、慣わしとか、そういうのが一昔前の言葉で凄く難しく書いてあるから、私の頭では理解できなかった。

 ――こんなの読んで何を懐かしんでんだ。と、思ったら、ひとつだけ現代の言葉で書かれた本があった。

 ――いや、これは本なのだろうか?

 かなり達筆な筆ペンで手書きされている。

 これ......なんだろう。――これは......。

 そのまま私は初音と共に文字を追う。すっかり彼の思考と同調していることに、夢見心地のままなんの疑問も持たずに......だ。



 ――此度、初音が分家の方に引き取られる事になった。報せたのが誰かは解らないが之も運命なのであろうか?

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