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ツンデレのお嬢様は幽霊執事に夢中

第4章 刹那の口付け

片手が胸元へと伸びる――かなり乱雑にボタンが外された。――やめてよ、冗談でしょ……。

「待てって言ってるでしよ!! 私はお母さんじゃないのよ!?」

「知ってますよ」

「知ってますよじゃないわよ! ならなんでこんな事してんのよ!!」

体が動かない。口だけは動くから、口だけで反抗した。私の言葉に一瞬初音の動きが止まる。瞳に漸く表情が宿る。
――悲しそうでそしてどこか悔しそうな顔……。

一瞬止まっていた彼の手が再び動き出す。その手は私の首筋へと伸び――そして……。

「ッ!?」

「――貴女に何が解るというんだ。何も聴かないでくださいよ。どうせ解るわけがないのだから」

「やめ……ッ……」

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