テキストサイズ

異常性愛【BL】

第1章 1

 本当に意外だ。という顔をされた。確かに、私と榊原が仲がいいなんて、余り言っても信用されないのかもしれない。

 しかし、まともに話はするし、此奴より付き合いは長い。

 飲みに行くのも数回では無いし、私は酒に強い方なので店が閉まった後、彼奴の家で宅飲みをしたりもしたことがある。

 榊原自身、酒を作る趣味があるので、其の辺りも気が合った要因のひとつだった。

「確かに意外なんだろうが......彼奴とはかなりウマがあってな......之から飲みに行く予定なんだ」
「僕も行きたいですー!」
「連れていかないからな! 御前は絶っ対連れていかないからな!」
「ケチ!」

 今思えば、此の時此奴を連れて行くべきだったのだろう。そうすれば、こんな事にはなっていないのだから――。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ