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異常性愛【BL】

第1章 1

 心底、つまらなそうな声であった。私は――何か此奴の機嫌を損ねる事を言ったのだろうか? 
少しばかり不安になる。もしかして此奴は、戸田が嫌いなのであろうか......。其れとも......。

「榊原......」
「はい?」

「――――御前に......話したい事がある。其の、彼奴にも話した事ではあるが、御前にも......聴いて欲しくて......」

「......はい?」

 随分と訝しげな対応をされた。其れもそうだが――。偶にこうした奴も居るだろう。と、私は思ったのだ。

 私と彼奴が親しくするのを好ましく思わない。其れか、自身しか友が居ないと思っていた奴が、他と仲良くなった為、嫉妬の様な感情を抱いた――。

 恐らく後者だろう。

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