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異常性愛【BL】

第1章 1

 ――性慾と、人を小馬鹿にしているのが綯い交ぜになっているのが解る瞳で、彼は私を見詰めている。
かなり頭が混乱するが、取り敢えず言いたい事は解る。要するに――。

「御前はホモ・セクシャルだった、と」
「いえ、バイ・セクシャルです」

 ――其れなら気付く訳がないだろう......。

「そして貴方は――そんな私を信用してしまい、酒の力を借り、今日全てをぶちまけてしまった――。
 ――もう、逃れようはありませんよ? ねぇ、松本先生」

 突き付けられたのは、スマートフォンの録音画面。其れを見て、私は全てを悟った。

 ――嗚呼、私は詰んだのだな。と。

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