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愛は、メロディにのって 「改訂版」

第1章 愛は、メロディにのって

         7

 そんな食事が、それからも続いたあと、わたしは、思い切って、望さんの誕生日に、わたしの家に来てくださいと誘いました。
 「望さん
  来週の水曜日は
  お誕生日ですよね
  わたしの家に
  来てくださいませんか」
 「えっ」
 「あまり上手ではないですが
  わたしの手料理で
  お祝いをさせてください」
 「ありがとう
  嬉しいな
  そうさせてもらいます」
 タンシチューをメインに、和食と洋食4皿と、スポンジケーキに生クリームでコーティングしたケーキも作りました。
 望さんは、ほんとに嬉しそうに食べてくれました。
 食後のコーヒーを飲んでいると、
 「いままでで
  一番嬉しい
  誕生日でした
  百合さん
  ありがとう」
 「望さん
  お誕生日の
  プレゼントがあります」
 「このうえ
  プレゼントまで」
 「はい」
 「なにを
  もらえるんだろう」
 「ふたつ
  あります」
 「ふたつも」
 「はい
  ひとつは
  ショパンの
  ノクターン20番・嬰ハ短調を弾きますから
  聴いてください」

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