
僕ら二人
第1章 プロローグ
「今日はお疲れ様でした」
「お疲れ様です!また明日よろしくお願いします」
ぴっちりしたジーンズを履いた絵美子が信号が変わり始めた横断歩道を小走りで去ってゆく。
島津光彦はポケットのタバコに手を伸ばしかけて止めた。
路上に吸殻を捨てると猫が火傷するんだよと、子どもに注意された事を思い出したのだ。
「ひどくない?」
「うん。ひどいな」
「だからポイ捨てはダメなんだよ」
「そうだなあ。もうしないよ」
「ルールだよ」
「ルールだね。すごい言葉を知ってるね」
「ルールだからね」
「わかったわかった」
「お疲れ様です!また明日よろしくお願いします」
ぴっちりしたジーンズを履いた絵美子が信号が変わり始めた横断歩道を小走りで去ってゆく。
島津光彦はポケットのタバコに手を伸ばしかけて止めた。
路上に吸殻を捨てると猫が火傷するんだよと、子どもに注意された事を思い出したのだ。
「ひどくない?」
「うん。ひどいな」
「だからポイ捨てはダメなんだよ」
「そうだなあ。もうしないよ」
「ルールだよ」
「ルールだね。すごい言葉を知ってるね」
「ルールだからね」
「わかったわかった」
