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無表情の宇野くんA

第14章 安純と年齢。

私の学校の同級生は、ほとんどが年上。ホラ吹きこと安純でさえ一つ上です。他はみんな二つか三つ上がほとんど。


だからなのか、ちょっとだけ会話が噛み合わないことがある。


「髪切ったんだけど似合う?」


ホラ吹きがホラを吹かずに私に話しかけてきた。


「似合う似合う。ところでそれはなに、最近の流行り?」


「そう、聖子ちゃんカット」


「昭和か」


「この前アタリ買ったんだけど一緒にやらない?」


「昭和か!しかもなんでファミコンじゃなくてアタリなんだよ」


「帰りにゲーセン寄ってストファイやってかない?」


「昭和か!!!!」


「いやストリートファイターは今でもあるよ。今でもゲームセンターの定番だよ。令和になっても現役だよ」


突然裏切られた。しかもちょっとムカつく感じで。

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