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無表情の宇野くんA

第16章 私と五味さん。

学校もついに夏休みに入るかどうかの時期になった。そう、時は七月十六日の火曜日。今まで一年と少しの間通いまくった我が学校で、私が知らないことなどないと思っていた矢先の出来事でした。


五味さんと会いました。


学校の敷地内で。同じ制服を着て。


中学を卒業して、そのままで専門学校に通おうとするバカなんて私以外にはいないと思っていたから驚いた。


そして、五味さんがいたということに驚いた。


五味さんの背中から肩を叩いて、「よっ」となんだか気さくに挨拶をしてみた。


「えっ、とー。あーっと、ううんと、えっと、誰?」


お前はにわとりか。

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