無表情の宇野くんA
第36章 私とホラ吹き⑤。
宇野くんと五味さんのデートをついていったその日、同じ時間に家に帰ると五味さんに不審に思われるので、近くの公園で安純に電話をしていた。
「それってトリプルデートなんじゃないの」
「トリプルデートは六人でするものなんじゃないの」
そもそもトリプルデートが分からない。カルテットもクインテットも分からない。
「今公園で一人?」
「そうだよ」
「今パンツの色薄ーいピンクで固めの素材のやつでしょ」
「なんでわかんだ」
「たった今背中の真ん中にブランコの手持ち部分ぶつけて痛がったでしょ」
「どこから見てんだ」
「それってトリプルデートなんじゃないの」
「トリプルデートは六人でするものなんじゃないの」
そもそもトリプルデートが分からない。カルテットもクインテットも分からない。
「今公園で一人?」
「そうだよ」
「今パンツの色薄ーいピンクで固めの素材のやつでしょ」
「なんでわかんだ」
「たった今背中の真ん中にブランコの手持ち部分ぶつけて痛がったでしょ」
「どこから見てんだ」